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2006年3月出産。


by nypremama
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国籍について

37週に突入ー。ついに正期産(いつ産まれてもいい時期)に入りました。
赤ちゃんの国籍やソーシャルセキュリティナンバー(納税や年金制度に関する番号なのですが、生活する上で重要な番号。アメリカ人なら全員もってる個人番号といえばいいかな)について気になったことがあったのでこういう情報に通な友達に聞いたところかなり詳しくお返事してくれたので、これからアメリカで出産予定の人または出産を計画されてる人の参考になればと思い紹介したいと思います。

SSNの発給
SSNの発効は、お金もかからないし、いいと思いますが、将来必要になれば、在日大使館でも
簡単に発効されるそうです。(紙切れなので、なくしちゃうアメリカ人なんてごろごろいるかね)義務としては、私の知る限りでは、納税の義務、陪審員参加の義務、 (徴兵が復活すれば)徴兵の義務(男女ともに)などなどがあります。 これらが主立って言われるのは、全てに罰則として禁固刑が付属しているからです。 参加できないという理由を申請して、認められなければ禁固刑、あるいは罰金。 いずれにせよ、刑暦がつき、VISAの取得などにも影響してきます。SSNは、アメリカ人の証なので、一生涯ことごとく付きまといます。 納税履歴やクレジットカードの使用暦、公共料金の支払い暦、事故暦・・・全ての情報が、 ここに一括して記録されるそうです。なので、いつかはアメリカ人に・・・というとき、 履歴に何もなかったり、ネガティブな情報が記録されていたりすると、市民権がなかなか取れないのだそう。 (国籍は出生ベースでが、市民権はまた別です。アメリカ人であっても、7年以上母国での活動記録がないと、 帰国後の市民権に影響が出て、クレジットカード1枚作れません。) ところが、例えば、21歳でアメリカ国籍を選択して、SSNをゲットしたとなると、 履歴は、21歳の地点がベースになるので、それ以前の履歴がないことは、関係ないことになります。

SSNが必要な理由は、パスポートの申請に必要という点。
(でも、アメリカのパスポートを持つのも、結構リスクなんですよ!アメリカでは、法律で重国籍の人は、 アメリカのパスポートを優先して使用すること、というこれまた、罰則付きの規律があります。ので、 重国籍なのに、日本のパスポートを優先して使用すると、自動的に、アメリカ国籍を保持する意志がないもの と判断され、アメリカ国籍が勝手に剥奪されている状態になります。 アメリカ国籍をなくすには、本人が、「拒否」することを米国の裁判所で宣言するか、その意志が確認できる行為が 認められた場合、です。日本のパスポートを優先して使うことは、後者に該当するそうです。 もっていなければ、このようなリスクはなくなります。パスポート持ってないアメリカ人は6割もいますから!) SSNも、アメリカのパスポートも、出生証明書があれば、必要になったときに取得できるので、 賢い選択としては、必要になったときに取得するという方法です。 要は、出生証明書が一番大事。

小話 ‐国勢のはなし‐
パスポート、SSNについては、将来的にアメリカの国籍選択の可能性を残したいのであれば、
今は持たないほうがいい。アメリカの国籍が必要ないなら、とってもいい。・・・というのが、 有識者の判断みたいだよ。 一般の人は、「国籍が欲しくてハワイで出産=」なんてこともあるみたいだけど、 結局、アメリカは、国籍の国ではなく、市民権の国なのです! 国籍よりも、市民権取るほうがはるかにムツカシイんだよぉ〜。 国籍は、義務を課すもので、権利は市民権によって得ることになります。 (だから、グリーンカードは、市民権の一部を付与しても、国籍はないので、国民としての義務は 負わないという仕組み。そもそもアメリカ社会への労働力を増やすためのシステムだからね) ので、アメリカ国籍だけでは、アメリカの教育も簡単に受けられる・・・わけではないのです。 だから、現実的に、将来の可能性を持ちたいなら、絶対リスキーなことはしないほうがいい。 どうでもいいなら、どっちでもいいんじゃない?

アメリカ側の事情に加えて、日本の事情もあるんだよ。 日本では、現在のところ、重国籍は認められておらず、21歳までに選択が必要ということです。 でも、外国で生まれた15歳以下の子供であれば、親が代わりに日本国籍選択の意志を 表明することができます。(この場合、アメリカの国籍は、自動的に消滅します) 親が選択を表明しない場合、将来的に、子供の意志にゆだねられますが、ここに落とし穴! 普通の解説書は、ここまで・・・だと思います。 が、よくよく法律を調べていけば・・・、戸籍に、永遠と、「日本国籍を選択していない」という項目が 掲載され続けるのです。 日本では、日本人夫婦から生まれた子供は、「日本人」なので、役所は、日本人として処理します。 日本のパスポートを作ったり、結婚して独立した戸籍を持った地点で、 本人の意思に関係なく、日本人として扱われている=アメリカ国籍は事実上、自動的に剥奪、 というメカニズムは、知られていないのではないでしょうか? 「21歳になっても、選択しなくてもOKらしいよ〜」とよく言われますが、(私もそう思ってた!) それは、本人がそう思っているだけで、アメリカ国籍は剥奪状態にあります。 アメリカさんは、そんなこと知らせてくれません。 アメリカ国籍は、第2国の国籍を持つ意志を表明したり、その行為によって、簡単に消滅するものなんです。 日本では、外国人と結婚しても、戸籍に外国国籍の人の名前は掲載されません。 「**人と結婚した」と記述されるだけです。 と、いうことは・・・、もうおわかりですねー。ベビーちゃんが結婚したとき、日本人として扱われないと、 戸籍がなくなっちゃうのです。(でも、日本の役所は、日本人としてちゃんと取り扱いしてくれます)

だからこそ、うまぁ〜くアメリカ国籍を保持する人や、どうしてもアメリカ人に成らなければならない人は、 成人まで「ひっそりとアメリカ人」やるのです! 国籍のことは、一般人に見えているほどシンプルではないようです。 実は、落とし穴がいっぱいあるし、複雑な利害関係によって成り立つものです。 だから、真剣にこのことを考えるならば、一般書からではなく、ちゃんと深くまで勉強して、 ひとつひとつの行動を、真剣に選択しなければなりません。 まっ、どーでもいいなら、どーでもいいんだけどね(笑)。 私がなぜここまで調べたかって・・・?いうのは、 移民が日本の義務教育を受ける権利やシステムに関する事例を検索、調査する機会があったから。
いま、日本でも、非日本国籍者の取り扱いは、大きな課題なのでね!

他の私のちょっとした質問にもとても丁寧に答えてくれてます。たぶんこちらで赤ちゃんを産んだ人が気になるのは、この点かなと思うところを紹介しました。参考になれば幸いです。
by nypremama | 2006-03-08 06:47 | プレママ情報